国内産鷹の爪にこだわった風味際立つ和風香辛料の専門店

七味唐辛子などの香辛料を、素材から徹底的に吟味し、伝統の手法で丁寧に製造。自店や各地の百貨店などで販売している。なかでも素材の一つである赤唐辛子は、国産の「鷹の爪」を自ら栽培する他、全国の契約農家に依頼。国内に流通する赤唐辛子の99％を外国産が占める今、貴重な「鷹の爪」純系品種を守り続けている。

株式会社やまつ辻田

国産の「鷹の爪」は小ぶりで、強い辛味と芳ばしい香りを持つ。堺市中区福田近辺はかつて「鷹の爪」の一大産地だったが、摘み取りに手間がかかるため生産農家が激減した。そんな中、やまつ辻田は1902年の創業以来、国産「鷹の爪」を伝承。2021年には、日本唯一の純系品種として「なにわの伝統野菜」の認証を受けた。その他、山椒や胡麻、柚子、青のりなども、それぞれの産地に足を運び、納得したものだけを使用。これらの厳選素材を石臼で挽き、本来の香りと風味を際立たせて調合する技は、同社の真骨頂だ。
また、画家とコラボしたパッケージや、「さかい利晶の杜」限定デザインなども実現。最近では、プロの料理人とのコラボ商品を開発する機会も増えている。ことに山椒と金胡麻を使ったチョコレートは、他分野進出への足掛かりとなった。さらにメディアやツイートなどの影響で海外からも注文が入るようになり、最高の逸品をめざしつつ、「日本の文化である香辛料を世界へ」と意欲を見せている。

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