プレス加工の常識を破る革新的な技術を開発・運用

高度な金属プレス加工に特化し、独自技術の開発・運用で複雑化する顧客ニーズに応えている。量産に適したプレス加工はコスト面でもメリットがあり、メーカーにとっては欠かせない技術だが、昨今は人材不足などを理由に減少傾向に。プレス加工の専門性を武器にする企業は、全国的にも希少な存在となっている。

有限会社北新工業

ステンレス特殊鋼の歪を矯正しながら鏡面に仕上げたり、複数のプレス機を必要としていた全周ヘミング加工をプレス機1台で可能にしたりと、プレス加工の常識を次々に覆してきた。ギアの歯をナナメに加工する技術も、大手メーカーの要望により開発し、特許を取得。「決してあきらめない」姿勢で難題を解決してきた実績が評価され、新製品の開発から関わることも多くなってきた。金型製造や加工技術開発に2~3年かかることも少なくない。昨今はメーカー内にも専門知識を持つ人材が不足しており、製品開発の段階より頼りにされるケースも増えている。
同社が加工する素材は、鉄、特殊鋼、ステンレス、アルミ、銅など、あらゆる金属に渡る。その量は、月に400~500トン。ただ人材不足には悩まされており、顧客の要求が高度化・複雑化する中、人材確保と技術者養成が大きな課題に。そこでモノづくりの楽しさを若手に伝えるとともに、自動制御の機器開発にも尽力。新たな可能性の模索・アプローチを続けている。

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