革新的な商品開発で、酢の需要と海外市場を拡大

1963年に世界で初めて食酢の粉末化に成功し、「すしのこ」を市場に送り出して大ヒットさせた。1996年には、飲む酢のブームの火付け役となった「はちみつ黒酢ダイエット」を発売し、第18回食品ヒット大賞に輝いた。さらに革新的な商品開発をめざすため、社内公募による医師などのプロフェッショナル養成にも力を注いでいる。

タマノイ酢株式会社

堺における和泉酢をルーツとし、1907年に大阪の5つの蔵が集まって創設された。110年もの歴史の中で数々の革新的な商品を生み出してきたが、特に酢の粉末調味料「すしのこ」や、酢のドリンク「はちみつ黒酢ダイエット」は、今なお人気の高いロングセラー商品だ。寿司が世界的に人気を集めるようになり、海外市場も拡大を続けている。イスラム教徒に配慮したハラル対応の酢も開発し、評価を得ている。また研究開発の中で、黒酢に活性酸素を消去する力や、血圧抑制につながる働きがあることを発見。黒酢エキスの大腸発がん予防効果、ヒトがん細胞増殖抑制効果も明らかにしている。今後は、酢を活かした調味料や粉末調味料など、付加価値の高い商品を開発したいと言う。
人材育成にも同社ならではのアイデアが光る。会社の枠を超えて社会に役立つ人材を育成する「フューチャー制度」もその一つだ。これは、医師などの資格・免許取得や活動を支援する制度。すでに医師や調理師といったプロフェッショナル社員が誕生している。

企業概要