本物を提供する強い意志と最高の技術を持った表具師

襖・障子・掛軸・屏風・巻物・壁装などの新調・張替・修理修復を全て自社内でこなす表具師。古い襖絵や屏風絵、掛軸など美術品の修復にも高い技術を発揮する。寺院内陣の金紙貼や、茶室の透かし襖など特殊な壁装も得意とする。伝統の技術を絶やさないよう、業界のアピールや表具の魅力の発信にも力を注いでいる。

宮川芳文堂

奈良時代に仏教教典の表装に始まったとされる表装の歴史。しかし時代とともに表具師は減り、現代ではふすま屋といった分業化傾向にある。そんな中、襖から掛軸、壁装まで新調も修復も行っているのが宮川芳文堂である。ここには、家庭の襖や掛軸はもちろん、貴重な骨董品や家宝等もよく持ち込まれる。これらの修復作業では、裏打ちを剥がす時が一番緊張するという。本紙にシミがあればしみ抜き加工、穴があれば補紙、色が抜けていれば補色を施す。これに裏打ちをして最終の仕上げに入るが、この下地作業によって仕上がりに大きな差がでるという。昨今、安価を謳い文句にする広告が増えトラブルも聞くようになり、このままでは業界の信用が落ち、本物の技術も廃れていくと感じ、ホームページを開設しチラシも近隣へ手配りした。全国和紙展等にも参加し作品展示や実演を通じて多くの人とコミュニケーションをとっている。
表具の世界、和紙の魅力を知ってほしいという熱い思いが多くの人に届くようにと。

企業概要