独自の加工と包装技術で、泉州特産の水なすを全国に

かつては「大和川を越えず」と言われていた特産品の水なすを「みずなす漬」として全国に広めた先駆者。大阪の特産品としての証「大阪産(もん)名品」の認定をうける。みずなす漬の美味しさは口コミで拡がり、全国にファンが拡大、お中元の時期には百貨店やスーパーマーケットを通じて注文が殺到する。

堺共同漬物株式会社

水なすは泉佐野市上之郷を発祥とし、江戸時代から泉州地方で栽培が始まった。泉州の気候風土に育まれた水なすは、果皮が柔らかく、果肉が瑞々しい。絞ると水が滴り落ちるほどで、かつては田圃の畦でも栽培し、真夏の農作業で乾いた喉を潤したと言われている。みずなす漬も地元ではポピュラーな味として親しまれてきた。ところが古代種の水なすは、F1種のなすに比べて傷つきやすく流通に向かない。泉州以外の土地で栽培すると果皮が固くなる。このようにさまざまな問題点から、他の土地へ出ていく事はなかったのである。
「こんなに美味しい水なすを全国に広めたい」と商品開発に取り組んだのが堺共同漬物であった。「みずなす漬」は全国展開を始め瞬く間にその名が知られるようになった。旬の時期のみ限定販売するこだわりの店として「みずなす工房」をオープンさせ、みずなす漬はもとより、なにわの伝統野菜を中心に浅漬や糠漬を販売している。

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