0.3mm~0.5㎜の薄肉ステンレスパイプを造管・加工

主にガス給湯器の熱交換器や湯沸かし器の煙突に使用される、薄肉ステンレスパイプの造管・加工を行っている。協力会社で製造したパーツと組み合わせるなど、顧客の要望に応じた仕上がりで納品。試作から小ロット、量産まで対応している。大手メーカーと直接取引していることから、他の金属加工会社とメーカーとをつなぐ窓口にもなっている。

株式会社ヤマトステンレス

薄肉ステンレスを扱う同社では、全行程の機械を独自にアレンジ。薄肉専用に特化したオリジナル仕様としている。例えば、パイプ製造に使用する造管機の場合、ステンレスコイルを伸ばして板厚0.3mm ~0.5mmの極薄とし、それを丸めて管に加工。溶接機によって端部を固着させる高い技術も、他社の追随を許さない。薄肉パイプの切断にも高技術を要するが、変形させることなくカット。刃物のようになった先端で怪我をしないよう、折り返しを付けている。さらに用途に応じて、膨らませ加工や溝加工、カーブ部に蛇腹を付ける曲げ加工なども対応。湯沸かし器の煙突に付ける防鳥網などの別パーツは協力会社で製造し、自社で取り付けた後に納品している。
技術者の高齢化に悩む企業が多いなか、同社の平均年齢は約40歳。先達が残した技術を受け継ぎつつ、柔軟な発想で技術を進化させている。カーボンニュートラルの進展によるガス機器需要の減少に鑑みて、他分野への進出も模索。同社の事業や取り組みを広く発信しつつ、業界内外の情報を積極的に吸収するなど、薄肉ステンレスパイプの新しい需要開拓に取り組んでいる。

企業概要