樹脂柄の和包丁で、堺刃物の伝統に付加価値をプラス

伝統ある堺刃物の技術を受け継ぎながら、新しい技術をプラスし、独創的な包丁を開発している。その一つ「堺孝行PC柄和包丁」は、柄にプラスチック特殊樹脂を使用することで、腐敗しやすい木柄の問題点を解消。衛生面、耐久性に優れた製品として、国内の大手外食チェーンやスーパーはもとより、海外からも注目を集めている。

株式会社青木刃物製作所

従来の和包丁は柄が木製のため、水が入り込んで腐ったり、ぐらついたりすることがあった。使用場所が海外の場合、簡単に交換もできない。株式会社青木刃物製作所の和包丁は海外のレストランでもよく使われており、これを解決するべく柄を樹脂製にすることを考えたのだった。型にかかる費用をはじめ、材質、強度、軽さ、刃部とのバランスなど課題は多かったが、試行錯誤の結果、6角形をした独特の柄が誕生。特に苦心したのは、刃が抜けない特殊な内部構造だ。半永久的に使える「堺孝行PC柄和包丁」は意匠登録もされている。技術の高さを証明するのが、料理人向けの高級品だ。切れ味が良く、さびにくい刃はプロをうならせている。カスタムナイフの職人がハンドルを手掛けた完全ハンドメイドの「グランドシェフシリーズ」など、独創的な製品も次々に誕生。伝統の技術を残しながら、ニーズに応える新しい包丁をつくり出している。

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