新たな香りにも果敢に挑む、日本最古の老舗メーカー

かつて中国や南蛮との交易で、堺には漢方薬や香木が集まってきた。それらを扱ったのが、室町時代から続く薬種問屋の梅栄堂だった。1657年(明暦3年)に「沈香屋」へと転身し、門外不出の秘伝の製法を今日に受け継いでいる。現在では、堺市に大規模な製造拠点を持つのは同社のみ。国内で最も古い専門メーカーとなった。

株式会社梅栄堂

創業以来、伽羅、沈香、白檀、桂皮、丁子といった天然香料にこだわってきた。天然香料は調合が難しい上に、ベトナム産の伽羅原木で1キロ4,000~5,000万円と、非常に高価。それでも本物にしかない妙なる香りを多くの人に知ってほしいとの思いで、伝統を守り続けている。主力ブランドの「好文木」をはじめとする製品は、百貨店や仏壇店を中心に、本社ショールームなどでも販売。売れ筋は2,000円から3,000円、中には1束6万円の線香もある。
注目は、スーパーカーや新幹線などのデザインで知られる奥山清行氏率いるKENOKUYAMA DESIGNと梅栄堂のコラボレーションによる香立てセット「NAMI」と「FIO」。お洒落なインテリアになる香立てと、沈香の深い香りが同時に楽しめるとあって、人気が高まっている。
姉妹品の伽羅お香と南部鉄器立てセット「KYARA」も限定販売した。2017年の創業360周年記念に企画した新しい香立てとお香のセット、そして数量限定で高級お香と香立てのセットが販売予定となっている。

企業概要