こだわりの道産昆布と伝統製法で、滋味豊かな商品に

戦前は昆布加工業を行っていたが、戦後に国内で五指に入るほどの昆布卸問屋に成長。1963年に加工業を再開し、現在に至っている。北海道産の昆布を現地で直接買い付け、昔ながらの製法でじっくり炊き上げるなど、素材選びから徹底的にこだわった商品づくりが信条。本社内に自社のショップを運営し、昆布の普及にも努めている。

株式会社マツモト

ひと口に北海道産の昆布と言っても、産地や収穫時期によって味や食感、カタチはさまざま。それぞれの昆布にふさわしい加工品を見極めるには、熟練の目と舌が必要となる。松本一男会長は1年の1/3を北海道で過ごし、漁協を回って昆布を買い付け。
佃煮や昆布巻などは、昔ながらの釜炊き製法で、職人がじっくり炊き込んで最高の味に仕上げている。現在、堺市の本社工場ではとろろ昆布を中心に、また函館工場では昆布巻、汐ふき昆布、おやつ昆布などを製造。その深い味わいは高く評価され、4度も農林水産大臣賞に輝いている。
1999年には本社敷地内にアンテナショップである堺昆布ロードPR館「こぶ政」を開設。エンドユーザーの要望や感想を、商品開発に活かしている。毎年12月第2日曜に開催している北海道物産展には、店前に来店者の長い列ができると言う。昆布の魅力を伝えるため、小中学生向けの昆布の副読本も制作・配布。将来を見据えた需要の掘り起こしを図っている。

企業概要